【CoCo-Navi.コラム】異性視点の楽曲にも共感できる理由とは?<特集:○○と心理>
- CoCo-Navi
- 2022.08.01
皆さんの好きな曲を思い浮かべてみてください。その歌詞に使用されている一人称は何でしょうか?今回、私は音楽をテーマにコラムを書こうと思いました。そこで、私の好きな楽曲、ラックライフの「変わらない空」やUMakeの「つまんないや」などの共通点を探してみました。その時、楽曲内で使用されている一人称が「僕」であっても共感できるということに気付きました。これは、曲中の視点の性別と、曲を聴く自分の性別が同じかどうかは、楽曲に共感することとは関係がないことを示しています。私はこの事実に驚きました。そこで今回はこの理由について考えてみようと思います。
まず、楽曲以外でも同じ現象は起こるのか考えてみましょう。たとえば、漫画を読む時、ドラマや映画を見る時を想像してみてください。自分と同性の主人公か異性の主人公、どちらの作品に共感しやすいでしょうか。おそらく、多くの人が自分と同性の主人公の作品に、より共感するのではないかと思います。だからこそ、楽曲は同性視点でなくても共感できるということは驚くべき事実であると言えます。
では、なぜ楽曲は異性視点でも共感できるのでしょうか。その理由はいくつか考えられますが、私は歌詞の内容に注目しました。その結果、異性視点でも歌詞の内容と似た経験をしたことがある場合に、よく共感できることに気付きました。一方、一人称が「私」の楽曲でも、歌詞の内容と似た経験をしていなければ、共感できませんでした。つまり、楽曲への共感は、歌詞の内容と自身の経験との類似性によって生じるため、楽曲内の一人称や視点の性別が自分と同じであるかどうかはあまり関係ないということです。
以上より、私は、楽曲への共感には歌詞の内容が深く関わっているため、同性視点の曲でなくても共感できるのだと考えました。しかし、これはあくまで私自身の話です。皆さんは異性の視点で歌われている楽曲にも共感できますか?また、どういう理由で共感できるのでしょうか?ぜひ考えてみてください。
<出典>
ラックライフ(2015).変わらない空 SPACE SHOWER MUSIC EAN: 4562409330073
UMake(2018).つまんないや(Make up a dream第6曲) art sonic JAN: 4539690033372
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執筆担当:心理学部学生広報チーム
小谷菜々海 心理学部心理学科3年次生
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