【CoCo-Navi.コラム】おいしい料理は味がすべて?<特集:○○と心理>
- CoCo-Navi
- 2022.08.01
自宅で過ごす時間が多くなったここ数年、新たな趣味として料理を始める人が増えてきているのではないでしょうか。せっかく作るのなら、おいしいものが食べたい、見映えのするものを作りたいなど、料理をする理由は様々です。どのような理由で料理をするのであれ、「おいしそう」であるということは重要です。おいしさとは、味覚だけでなく、嗅覚・触覚・聴覚・視覚を含めた五感を通して感じるものです。身近なもので例えると、サイダーの甘い味や香り、透明できれいな色、口の中でパチパチとはじける感覚、炭酸のしゅわっとした音。この全てでサイダーのおいしさを味わいます。おいしさは主に味覚で感じていると思われがちですが、実は視覚からの影響が一番大きいという説もあるほど、見た目は非常に重要な要素です。では、どうすればおいしい見た目を作ることができるのでしょうか。
料理の見た目を構成するものの中でも、今回は色に焦点を当てて考えていきましょう。例えば、あなたは夕食用にレタスとキュウリのサラダを作りました。このままでも十分おいしそうですが、何か物足りない気がします。そこで、サラダにトマトを加えました。そうすることで、サラダが一気に華やかになったと感じられませんか?赤と緑は補色の関係で、お互いの色を引き立て、おいしそうに見せるという仕組みがあるためです。他にも、オムライスの盛り付けに青い皿を使うと、卵の黄色が際立ち、青には深みが出て高級感が増す感じがします。こちらも補色の関係で、食材同士だけでなく、盛り付ける器によっても感じ方が変化します。
このように、ちょっとしたトッピングや器の色をうまく利用することで、料理をおいしそうに見せることができます。調理の過程も重要ですが、調理の後の工夫でもおいしさは変化します。また、味だけではなく、彩りや器にこだわることは、料理をより一層楽しい時間にしてくれます。みなさんもぜひ、見た目にも工夫を凝らして料理をしてみてはいかかでしょうか。
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執筆担当:心理学部学生広報チーム
米原 夏葵 心理学部心理学科3年次生
「グミが大好きです」