博士学位申請論文公聴会が開催されました

心理学研究科
2021.08.05

 8月2日(月)に博士学位申請論文の最終試験となる公聴会が開催されました。対象となったのは、人間文化学研究科博士後期課程行動発達論講座の堤 聖月さん(指導教員 清水寛之教授)が提出した論文「日常記憶における忘却の認識に関する認知心理学的研究」で、心理学大実験実習室1(有瀬キャンパス・14号館6階)において公開で実施されました。

 最初に、堤さんが博士学位申請論文の概要について1時間ほどで発表した後、審査委員5名およびフロアの参加者との間で質疑応答が行われました。日常生活における忘却に関する個人の認識や信念の諸側面を質問紙調査と面接調査を通じて実証的に検討し、個人がもつ忘却への「懸念」や「認識」が人間の適応的な生活に大きな役割を果たしていることを明らかにしました。こうした研究結果は、従来の研究にない新たな視座を提供したものとして高く評価されました。本研究成果の今後の応用可能性についても有用な議論が展開されました。

公聴会の様子

Zoomを介した質疑応答を行う堤さん